プログラミング初心者向けに Ruby on Rails で発生するエラーの対処方法をまとめました。
初心者にとってエラーは一番の悩みのタネです。
私も初心者のころは全く解決できず何日も無駄に過ごすということがありました。
もちろん今ではほとんどのエラーは瞬時に解決することができます。
それはエラーを解決する経験を沢山積み、自分のなかで手順が体系化されているからです。
本記事では Ruby on Rails で発生するエラーの解決する手順を解説しています。
そしてさらに、100名以上の初心者のプログラミング学習を支援してきた経験と、自分自身の経験をもとにエラーをすべてまとめ、個別に解説しています。
初心者が遭遇しがちなエラーはほぼ記載があるでしょう。

この記事を読めばエラーに立ち向かう力が身につき、脱初心者への道が見えてきますよ!!
- エラー解決の心得
- 原因調査方法
- 現象別の対策方法
- rails s でサーバが起動しない
- DBに接続できない場合の対処法
- syntax error, unexpected end-of-input, expecting `end’
- undefined method ***_path
- undefined method `メソッド名’ for nil:NilClass (NoMethodError)
- UrlGenerationError: No route matches missing required keys: [:id]
- RoutingError: No route matches [HTTPメソッド] “パス”
- AcitveRecord::RecordNotFound in … Couldn’t find (A) with (B)
- ActiveRecord::RecordNotFound (Couldn’t find xxx without an ID)
- Missing template XXX/YYY
- まとめ:エラー解決能力を向上させるのが中級者への最短経路
エラー解決の心得
エラー解決は初心者にはとても難しいと感じるものです。
しかし、「エラーを解決した」という成功体験をゆっくりでもいいので積んでいくことで徐々に上手になっていきます。
初心者がエラー解決を敬遠しがちなのは、この成功体験がないからです。
そこでまずはエラー解決が上手になるとどんないいことがあるのか知っておきましょう。
エラーに立ち向かうコツ
エラーへの対処にはコツがあります。
それは、エラーメッセージをちゃんと読んでから解決するということです。
とはいえ初心者のときはそれはとても難しいと感じるでしょう。
私も初心者のうちはエラーメッセージに抵抗感があり、なかなか取り組むことができませんでした。
とても気持ちがわかります。
うまく対応できるようになったのは、エラーメッセージを読む→解決する、という成功体験を積めるようになってからです。
エラー解決の経験を積むにつれて加速度的に上手になっていきます。
以下の記事にそのあたりのコツをまとめています。
エラーメッセージを読むメリット
プログラミング初学者の方であるあるなのが「エラーメッセージを読まない」ということです。
ところが実はエラーのほとんどはエラーメッセージを読めば解決します。
初学者がエラーメッセージを読まない原因はエラーメッセージを読んで何かが良くなったという経験がないからです。
エラーメッセージを読んでエラーを解決することはプログラミング学習において非常に大きなメリットがあります。
メリットについては以下にまとめました。
原因調査方法
Ruby on Rails における原因調査方法を紹介します。
エラー画面から情報を得る
エラー解決の第一歩はまずエラー画面から情報を得ることです。
↓こういう画面ですね。

エラー画面はエラー解決のための情報の宝庫です。
はじめのうちは「怖い」と感じるかもしれませんが慣れていきましょう。
Railsのエラー画面から得られる情報について解説しました。
ログから情報を得る
ログから情報を得るのも重要です。
ログから得られる情報からは
などがざっくりと把握できます。
エラーが発生した場合はそのエラーが発生するまでの経緯を把握することが大切です。
エラーログの読み方についてさらに詳細に理解したい場合は以下も参照してください。
Google Chrome の Developer Tool を活用する
Google Chrome を利用している場合は Developer Tool を使って状況確認をしましょう。
他のブラウザでも同様な機能を持っています。
Developer Tool を利用すると、どのようなタグが出力されているかを確認できます。
Webアプリは HTML を出力するプログラムです。
どのようなタグが出力されたかを確認できれば、不具合修正にとって大きな情報源となります。
≫ 参考: HTML/CSS で思ったとおりにレイアウトされないときの確認手順【初心者向け】
デバッガを活用する
エラー画面やログを読んでも解決できない場合は
- どの変数にどの値が入っているか
- どこを実行しているか
などを把握することで状況を正確に理解することができます。
Rails で利用できるデバッガとしては pry-byebug がオススメです。
使い方については以下の記事を参照してください。
現象別の対策方法
Rails 初心者向けに、よく遭遇するエラーの種類別に対処法を解説する記事を書きました。
ほとんどの場合どれかに当てはまると思います。
状況や表示されているエラーメッセージをもとに解決するヒントとしてください。
rails s でサーバが起動しない
rails s でサーバが起動しないのは初心者が遭遇するトップレベルのエラーです。
サーバが起動しない原因はいくつかありますが、以下の記事に網羅してありますので参考にしてください。
DBに接続できない場合の対処法
DBに接続できない場合は
- DBの問題
- DB接続設定(config/database.yml)の問題
のどちらかです。
個別に解説した記事を書きましたので参考にしてください。
syntax error, unexpected end-of-input, expecting `end’
このエラーは「構文エラー」です。特に end が足りない場合に発生します。
どこの end が足りないかは構文に沿って確認していく必要があります。
そのあたりの手順についても以下の記事で解説しています。
undefined method ***_path
***_path をというメソッドは config/routes.rb で設定したルーティングによって生成されるメソッドです。
このエラーが発生する場合は
- メソッド名を間違えている
- ルーティングに不備がある
のどちらかです。
解決手順については以下の記事も参考にしてください。
undefined method `メソッド名’ for nil:NilClass (NoMethodError)
「`undefined method メソッド名’ for nil:NilClass
」はJavaではヌルポ(Null Pointer Exception)と呼ばれる有名なエラーパターンです。
nil に対してメソッドを呼び出そうとしているのが原因で、ほとんどの場合は
- 変数に nil が入っていて、それに対してメソッドを呼び出している
- メソッドの戻り値が nil でそれに対してさらにメソッドを呼び出している
のどちらかです。
以下で詳細に解説しました。
UrlGenerationError: No route matches missing required keys: [:id]
「UrlGenerationError: No route matches missing required keys: [:id]
」は
- ルーティングは :id パラメータを求めているが
- リクエストパラメータに :id が含まれないか nil
の場合に発生するエラーです。
ルーティングが間違っていないのであれば、パラメータの :id に正しい値が渡ってくるようにするのが修正方針となります。
以下の記事も参考にしてください。
RoutingError: No route matches [HTTPメソッド] “パス”
「RoutingError: No route matches [HTTPメソッド] “パス”
」はリクエストに対応するルーティングが無い場合に発生するエラーです。
- リクエスト(HTTPメソッド+パス)が間違えている
- ルーティングが間違えている
のどちらかです。
リクエストとルーティングを見直してみましょう。
以下で詳細に解説しました。
AcitveRecord::RecordNotFound in … Couldn’t find (A) with (B)
「AcitveRecord::RecordNotFound in … Couldn’t find (A) with (B)
」はモデル操作に関連するエラーです。
findメソッドの使用法に誤りがあるのでエラー箇所の find メソッドの引数を確認してみましょう。
以下で解説しました。
ActiveRecord::RecordNotFound (Couldn’t find xxx without an ID)
「ActiveRecord::RecordNotFound (Couldn’t find xxx without an ID)
」は find メソッドの引数に nil を指定した場合に発生するエラーです。
エラー発生箇所の find メソッドの引数を確認してみましょう。
以下も参考にしてください。
Missing template XXX/YYY
「Missing template XXX/YYY
」はビューの呼び出し(renderメソッドの呼び出し)に関するエラーです。
- render メソッドの呼び出しが間違えている
- ビューファイルの配置場所やファイル名が間違えている
のどちらかです。
以下を参考にしてください。
また、コントローラのアクションで render や redirect_to の呼び出しがない場合にデフォルトの render が呼ばれるのでそのルールを知らないがために発生することもあります。
render メソッドの引数のルールについて理解しておくことが重要です。
以下で render メソッドの引数のルールについて詳解しましたので参考にしてください。
まとめ:エラー解決能力を向上させるのが中級者への最短経路
Ruby on Rails におけるエラー解決のためのヒントを解説しました。
プログラミング中級者の壁はエラーを解決できるかどうかです。
エラー解決が上手になるとエンジニアにとって最も大切な「課題解決能力」が身につきます。
そしてエラーに対処する時間を短くすることで仕事が早くなります。
エラー解決は一朝一夕では身につきません。
日々取り組んでいくことで徐々に上手になっていきます。
がんばっていきましょう!